空室対策の秘策?
最近、ブログを書くようになった事も有り、ネットで色々ググってみたりする事も増えました。
仕事柄、空室対策についてググっていると、とあるブログ記事が目に留まりました。
検索結果は下位の方でした。
あまり読まれていないのか、はたまた信憑性が薄いのか、世間の関心が薄いのかは、私の検索能力の問題か、定かでは有りませんが…。
その記事というのは、有名空室対策コンサルタントの対決というものでした。
とある物件の空室を、2人の方が如何に早く満室にするかというものです。
結果は…、2人とも早くどころか空室を全て埋める事が、出来なかったという事でした。
因みに、お2人ともその世界では、超有名な方です。
本の執筆や、各種事業の展開、セミナーの開催など、活動は盛んです。
なにも、だからといってその方たちにケチを付けたい訳では有りません。
だいたい、そのブログの記事も本当かどうか、確証は有りませんので。
私が「ん?」と思ったのはその記事には、そのお二人の実力について 「こんなもんか…」といった、落胆というか、やっぱりというか、その様な感じに書いているように思えた事でした。
私も空室対策のお手伝いをしてきたから分かるのですが、空室対策に正解は有りません。
奇策もマジックも有りません。
必ず空室が埋まる秘策なんて、有る訳が有りません。
なぜなら、物件ごとに効果の有る方法が違うからです。
ましてや、相手は入居者=人間です。
100%の方法なんて、有る筈もありません。
一つ一つ検証して、試してみて、調べてみて、色々やってみて、それでもなかなか埋まらない物件だって当然あるのです。
必ず空室が埋まる方法が有るなら、世の中に空室は有りません。
ですから、その対決で空室が埋められなかったのは、色々試す時間が足りなかったのか、適した方法が見つからなかったのか、それは分かりませんが、その事自体は不思議でもなんでもありません。
それよりも、その記事から感じた事は、やはり何か空室を埋める上手い方法=秘策が有るのではないか?誰かがその秘密を知っているのではないか?と考える人が多いんだなぁ~という事です。
その期待に対する反動か、有名人で有るという事に対するヤッカミなのか分かりませんが、そんな感情が少し感じられる記事でした。
基本的には、空室対策とは地道に基本通りに基本的な事をするのが、最良の方法だと思っています。
なぜなら今も昔も、満室の物件も空室の物件も、基本的には部屋探しをする入居希望者と空室とを結びつけるという、基本原理は変わらないからです。
空室で悩んでいるとの事で相談を受けても、殆どの場合基本的な部分がちゃんと出来ていないケースが圧倒的に多いですし、今まで空室を埋めてきた経験からは、特に秘策や奇策は有りませんでした。
違ったのは、「この物件には、この方法が合ってたんだ!」という、基本的手法の選択の問題だったからです。
一部例外も有るのかもしれませんが、殆どの物件は、空室が有れば告知活動して、物件を見てもらい、気に入ってもらえたら、借りてもらう、という流れは変わりません。
空室が多い物件やなかなか埋まらない物件の殆どは、その告知活動に問題が有るのか、物件が気に入ってもらえない状態なのか、周辺相場とかけ離れた募集条件になっているのか、入居希望者が殆ど居ない物件なのか、のどれかです。
その物件の問題に対して、適切な対策が出来れば、空室を埋める可能性は高くなりますし、適切な対策が出来ていなければ、どれだけ頑張ってもなかなか埋まる事は無いでしょう。
モチロン目新しい方法での空室対策も有効な場合も有るでしょうが、空室でお悩みの方は、ぜひ今一度、基本的な事がちゃんと出来ているか?という視点でご自分の物件を見つめ直してみて下さい。
返って、その方が何か新しい事を試すより、近道の場合も有ると思います。
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