不動産や相続や…いち視点

不動産オーナーに特化したファイナンシャルプランナー

Home > 不動産 > 建築会社の電話セールス

建築会社の電話セールス

最近、建築・不動産業界で規制が強化された事に、電話によるセールスが有ります。
電話をした目的を最初に告げないといけない、目的から断られたら再度電話セールスを行ってはいけない、といった様な事柄です。

これは、数社の投資用不動産を販売している会社の執拗な電話勧誘が問題になった事への、対応のようです。

私も、10数年前に勤めていた建築会社で電話セールスをしていました。
多い時は一日に、200件以上です。 

因みに200件というのは、電話をかけた件数では有りません。
電話が繋がって、ちゃんと話した件数です。
会社名だけや内容の一部を話しただけ、といった件数は含みません。 

毎日、朝の9時から夜の12時ぐらいまでやっていましたし、たまに早朝の6時ぐらいから行うことも有りました。
農家の方や高齢の方は、朝が早いからです。
また会社勤めの方だと、帰宅が遅い方もいらっしゃるからです。 

当然かけても繋がらない・出てくれない場合も有りますので、電話をかけるという行為自体はもっと多くなります。

当然、営業をする側としては、電話に出てもらえて話しが出来ない事には、何も始まりませんので、出てくれそうな時間や曜日には特に集中してかける事になります。

更には、土地活用の営業が目的ですから、土地活用が出来る土地を持っている人が対象です。

この電話セールスというものは、やる側としてはストレスが大きいものです。
営業成績を上げないといけないといった事は当然ですが、一日中電話に向かっていないといけませんし、モチロン営業ですから電話に出てくれた方から罵声や文句を言われるなんて事も日常茶飯事です。
ましてや、早朝や深夜などにする場合は、人間ですから良心が傷みます。

しかし、営業をする会社側としてはメリットも多いのです。

それは、1つには営業マンを管理しやすい事(サボらせない事)です。
外に営業に出られると管理出来ない部分が増えますので、会社側として効率を上げる為に100%に近い営業マンの稼働率に近づけようとするには、好都合です。

もう一つは、営業をかける件数が飛躍的に多く出来る事です。
私はいわゆる、“飛び込みセールス”もした事が有りますが、やはり件数では圧倒的に電話の方が上です。
当然です、移動の手間や時間が必要有りませんし、そこまで行く必要も無いのですから。

反面、デメリットも有ります。(会社側はデメリットとは考えていない様でしたが…)

土地活用が出来る土地を持っている人が対象ですから、何度も繰り返し電話をかける事になります。
実際にやってみると分かるのですが、まじめに電話セールスをすると自分の営業範囲の対象に一通り電話をかける事は、すぐに終わってしまいます。
その為、2回目・3回目となりますが、まじめにやればやるほど件数をかけますから、当然繰り返す回数も跳ね上がっていきます。

ましてや効率を上げるために、以前電話をかけた時に出てもらえた時間や曜日に当然もう一度かけますし、明らかに可能性のない方には電話しませんので、電話をかける対象が絞られてきます。
その為に短期間の間に、同じ人に何度も繰り返す事にどうしてもなってしまいます。 

土地を所有しているが活用を考えていない人には、迷惑以外の何物でもありません。
当然、会社の評判が悪くなります。 

これがデメリットです。
でも営業なんだから、そんなのデメリットではない・デメリットのうちには入らない、と思えばデメリットは有りません。

規制は確かに強化されました。

しかし、営業する側のメリットには大きいものがある以上、無くなる事も無いでしょうし、規制に引っ掛からない様にすれば良いだけの事です。

電話セールス自体が悪い訳では有りません。

でも、その気の無い人には迷惑千万です。

迷惑だから電話をかけて来る事をやめて欲しいと思っても、余程の手段を取らないと、100%防ぐ手段は有りません。

その為、対策としては…、相手にしない、電話には出ない、これしか有りません。

なぜなら、会社の中や営業の人間の間で、電話をかける先のリストが使い回されているのですが、その番号はかけても出ない事や文句を言われるだけといった事まで、ちゃんとリストと共に情報として回る事は少ないですし、第一に営業する側としては“人が変われば反応が変わる”という考え(営業をかける人が変われば同じ相手でも反応が違う)も有る為です。

“迷惑千万”と思っている方は、これら電話セールスをする側の行動や理論を参考に、対策を考えてみては如何でしょう。



,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>